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「怒り」で人を信じることの難しさと愛とは何かを実感できる

祈り

こんにちは。

今回は「怒り」という映画について、レビューしたいと思います。

どんな映画?

映画の内容

この映画はアップのシーンが多目に使われており、役者たちの表情をしっかり見ることができます。

公開当時、「登場人物のうち、誰か一人が犯人」という趣旨のCMがよく流されたこともあり、サスペンスやミステリーと誤解されことが多いですが、全然違います。

一緒に生活を育んでいる人、愛しているはずの人、そんな疑いようがないはずの人をどこまで信じることができるのかがテーマのヒューマンドラマになっております。

  • 作品名:怒り
  • 公開年:2016年
  • 監督:李 相日
  • 出演者:広瀬すず、森山未來、妻夫木聡、綾野剛 など

ストーリー

沖縄

話の大筋としては沖縄、東京、千葉、3つの場所に身元のわからない人間が一人ずつ定着し、暮らし始め、そこで地元の人と関係を結んで行くというものです。

友情、愛情といった関係が深まっていく一方、地元の人達は相手が一体どこから来たのか、何者なのかといった不安を感じてしまう。

友達だったり恋人だったり、大切な人を疑うって苦しいものですし、また信じぬくというのも難しいものです。

見どころ

辛いこと

特に東京を舞台に描かれた、妻夫木聡さんと綾野剛さんのゲイカップルの顛末は必見物です。

最後、妻夫木さんの本当に苦しい、悔しい、やりきれない感情にどっぷり共感してしまい、映画館でも、映画館を出た後もボロボロ泣いてしまいました。

そういった強い感情移入はストーリーの深さもさることながら、役者の細かい表情の変化、不安な顔をじっくり追うことのできるカメラワークによって生みだされているんだと思います。

人を信じることは何か?愛とは何か?

愛

私はこの映画で信じることの難しさと疑うことの苦しさ、それでも隣人を信じることが大切なんだと学びました。

劇中では、愛する人が重大な罪を犯した犯人かもしれないというとても重い「疑い」を登場人物たちが持つことになります。

ですが、些細なことで愛する人を疑ってしまうことってよくあることです。

恋人が浮気をしているんじゃないかとか、友達が影では自分の悪口を言っているんじゃないかとか、そんな思いを持ったことは誰にでもあるかと思います。

そんなとき、口に出して相手に確認できれば楽なんですが、そうは行きませんよね。

「疑い」を口に出してしまえば相手を傷つけることになります。

もしかしたら、それっきり関係が終わってしまうことになるかもしれません。

 

ですが疑念を抱えたまま付き合いを続ければ、心のなかでどんどん疑念は膨らみ、苦しさが増していくことになります。

だからこそ愛している相手、一緒に生きると決めた相手のことは信じて信じて信じ抜くしかないんです。

一度信じられると思ったから愛したのですから、その時の自分の判断を信じて愛し続けるしかないんです。

 

信じた結果裏切られることもあります。

信用が深ければ深いほどそれによる傷は大きくなるでしょう。

先のことはわかりません。

ただ今この瞬間、その人と生活を育んでいきたいなら信じましょう

それがどうしてもできない時、人は別れを告げるべきなのかもしれない。

疑って裏切ってしまうほうがよっぽど辛い

悩み

私はこれまでは恋人に対して、「本当に自分のことが好きなんだろうか」とか、友人が自分の見えないところで自分の悪口を言っているんじゃないかとか思ってしまうことがありました。

しかしこの映画を観て、信じて裏切られることよりも、疑って裏切ってしまうほうがよっぽど辛いということを知り、自分の周りの人々のことは疑わないようになりました。

 

「疑い」というのは大抵が杞憂に終わります。

人間は世間で言われているほど悪い生き物ではなく、過半数以上の人たちが相手を思いやる気持ちをもって生きています。

くだらない疑いを持たないように相手が自分に伝えてくれた気持ち、してくれたことをよく思い出して、恩返しをするつもりで人と付き合っていけば疑いは自ずと晴れていきます。

 

そしてなるべくいない人のことを考えないように努めるようになりました。

目の前にいもしない人のことをうじうじ考えるから、どんどん自分が作り上げたその人の虚像にとらわれて、疑念を抱くことになるんです。

  • その人の実際の言動を見て判断すること
  • 裏切られることを恐れないで付き合うこと
  • 信じることができない相手とは、はじめから関係を結ばないこと

この3つのことを心がけるようになって「疑念」という苦しみから開放されるようなりました。

こんな人におすすめ

祈り

この映画は、愛するって何か、信じるって何かといったことに悩んでいる方はぜひ観ていただきたいと思います。

全くスッキリする終わり方ではないので、もっとドツボにハマる可能性はありますが・・・。

 

殆どの方が、この映画の鑑賞が泣いてしまうんじゃないかと思っています。

定期的に大きく感情を動かすものに触れて、泣くようにするのは精神衛生上確実にヘルシーだと思います。

ですから、泣きたいときや、最近泣いてないなって時には、この映画「怒り」を見てみてください。

 

ネタバレになってしまいますのであまり詳しいことは言えないのですが、ある人物が恋人に疑いを抱いたまま恋人と死別してしまうんですね。

残されたその人物は恋人の死と真相を聞かされてあまりにやりきれない思いから、ボロボロと涙を流してしまいます。

 

一方別の場所では、別の人物が信じて相談していた相手が心のなかでは、自分や自分の愛する人の心をあざ笑っていたことに気づきます。

裏切られていたこと、愛する人の本当に辛い経験をあざ笑っていたことに激怒し、その人物は友人を刺してしまいます。

そして愛する人には裏切りの事実を知られないよう、泣きながら裏切りの言葉の書かれた岩を削り、消そうとするのです。

相手の気持ちを裏切ってしまうこと、相手に裏切られてしまうこと、その辛さが痛いほど伝わってくる終盤の展開は必見です。

 

ぜひ、あなたも映画『怒り』をご覧になってみてくださいね。